カラフト犬慰霊像(大阪府堺市大浜公園)

このカラフト犬慰霊像は、昭和33年7月に堺市在住の獣医で彫刻家の岩田千虎氏がコンクリートの像として制作し、当時水族館の南側遊園地に設置されたものを、昭和62年3月に岡村哲伸氏がブロンズ像に復元制作したんですね。

昭和33年7月というと、タロ・ジロの生存はまだわからなかった時。
今は、子供の遊び場となっていて、犬の背中はテカテカ☆してました
(この時も写真撮り終わるのを待って、子供たちが背中に乗ってました)
遊んでくれる子がいて・・犬たちも寂しくなさそうです。

昭和三十二年二月十五日より昭和三十三年二月十一日まで
南極観測隊 第一次越冬隊に協力した
樺太犬の霊の為に
昭和三十三年七月六日
第一次越冬隊
隊長 西堀榮三郎
この「樺太犬慰霊像」は昭和33年に彫刻家岩田千虎氏によって、コンクリート製で製作されたものですが、老朽化のため、此の度原型に忠実にブロンズ製の像に復元したものです.
昭和62年3月31日
施主 堺市
施工者 (株)白石彫刻研究所
監修 白石正義
このカラフト犬慰霊像は昭和33年7月に南極地域観測隊の第一次越冬隊(S32.2.15~S33.2.11)に協力した15頭のカラフト犬の霊を慰めるため堺市在住の獣医で彫刻家岩田千虎氏が別れを惜しみながら立去って行く越冬隊員に向かって遠吠えを続けている姿をコンクリートの像に仕上げ 市に寄贈され 当時水族館の南側遊園地に設置されたものですが 像の風化が著しくなったので このたび原型像に忠実にブロンズの像に復元制作したものです
昭和62年3月31日 堺市公園部

大阪府堺市堺区大浜北町4-3-50
南海本線「堺駅」より徒歩10分

(T.ABO)

白瀬日本南極探検隊100周年記念碑(東京都立川市)

1912年1月28日、白瀬日本南極探検隊は南極「大和雪原」に到達した日です。
その日の偉業を記念し、ちょうど100年後の2012年1月28日に、国立極地研究所のキャンパス(立川市)に記念碑が建立されました。
記念碑には建立の経緯と白瀬隊長他30名の顔写真が刻まれています。

極光
白瀬日本南極探検隊の顔

白瀬日本南極探検隊
秋田県出身のを隊長とする「白瀬日本何局探検隊」は1910年(明治43)年11月28日, 芝浦埋立地で開催された盛大な壮行会の後, 翌29日僅か204トンの木造機帆船「開南丸」で南極点を目指し出帆した. 1912(明治45)年1月16日, 南極ロス海鯨湾に到着, 白瀬隊長率いる突進隊は, 1月28日南緯80度05分, 西経156度37分に到達し, 付近一帯を「」と命名. また, 沿岸隊は岩石や生物標本など, 多くの学術資料を収集した. 南極点到達には至らなかったものの, 6月20日に全員が無事帰国し, 南極に関する多くの知識をもたらした.
 この探検の成功は, 国際地球観測年(1957年~1958年)における日本の南極観測への参加に際しての大きな礎となった.
 今般, 大和雪原到達100周年を迎えるにあたり, 白瀬日本南極探検隊の偉大な功績を広く後世に伝え, 永く歴史に留めるため, この碑を建立する.

東京都立川市緑町10-3
多摩モノレール 高松駅下車、徒歩10分
JR立川駅北口から徒歩25分

(Kanda)

気象科学館(東京都千代田区)

気象科学館は2020年6月に東京都港区虎ノ門に移転しました。この記事は移転前の内容です。

気象庁のマスコット「はれるん」が出迎えてくれます。

気象庁は、1次隊から毎年気象隊員を派遣して、南極の気象を見つめ続けています。気象科学館には、1次隊の気象観測野帳が展示されています。

気象野帳(1次隊)
西堀隊長の直筆記録

西堀隊長の観測は、
昭和32年2月19日、12:30UTC(現地時間で15時30分、日本時間では21時30分)の観測結果が記入されています。

北東の風、1.3m/s、気温-3.8℃、湿度67%、海面気圧989.2hPa、現地気圧987.4hPa、全天のほとんどをおおうSc(層積雲)と、ちょっぴりAc(高積雲)・・の曇り。

気温に100を加えたり、風速や湿度の計算、器差補正、高度補正など
昔の手法で・・貴重な資料ですね。

村越気象隊員の直筆記録

こちらは、村越隊員
2月20日06UTC(現地時間で09時、日本時間だと12時)の西堀隊長の記録の翌日の観測結果が記入されています。

東北東の風、1.0m/s、気温-4.7℃、湿度68%、海面気圧989.7hPa、現地気圧987.9hPa、全天のほとんどをおおうCu(積雲)、ちょっぴりのAc(高積雲)とCs(巻層雲)・・の雪、視程(ものが見える距離)は20kmでした。
この雪の降り始めは08時50分ということがわかります。

(T.ABO)

樺太犬像(東京都港区芝公園)

ライトアップの脚元で…

つい見上げがちな東京タワーですが、
その下には南極観測で活躍したタロジロら15頭の樺太犬の像があります!
東京タワーができた翌年の1959年に造られたそうで、
15頭がここで平和に暮らして実に半世紀以上!!

で、なんで東京タワー?

日本動物愛護協会が、南極で活躍した樺太犬たちの慰霊のために建てられたもので、造った人は、渋谷のハチ公も制作した彫刻家安藤士さんなのですね。

お昼の樺太犬たち
タワー大展望台から眺めた夜景

(k.suzuki)


15頭の犬たちは、東京タワーの敷地整備事業により、お引越しすることになりました。このため、2013年5月15日に撤去作業が開始され、現在は、東京タワーで見ることができません。引越し先は、国立極地研究所です。極地研も板橋から立川に移転して、敷地も広くなったことだし、きっと、犬たちも楽しみにしていることでしょう。

(t.abo)

南極観測隊・調理隊員のお店、旬菜厨房「八十八」(東京都新宿区)

フレンチから沖縄料理まで・・・

南極観測隊調理人さんのお店「八十八(やそはち)」です!
店名は、88もの手間暇をかけてようやく口に入るという「お米」の字にちなんだもので、お客様に一日一日を頑張ってもらえるよう、心を込めて料理を提供していきたい!
細く長くお店をやっていきたい!そんな思いから付けたそうです。

そんなステキな店名の由来を語ってくれたのは、第21次で調理スタッフとして参加された中村喜昭さん。「八十八」のオーナーシェフです。

見かけ通り?シャイな方ですが、東日本大震災の時はいち早く”炊き出し”に駆けつけステーキを振舞ったり、子ども料理教室で食育に取り組むなど、とっても情に厚くて行動的な方でもあります。

群馬から上京して「東條会館」で6年間修行を積み、その間ずっと南極観測隊員になるのが目標だったという中村さん。そして実現したのが、なんと21歳の時!!

「人生の先輩ばかりの中で、頼りは自分の腕だけ。あんなに大変だとは思わなかったけど、あんなに仲間っていいなぁって思ったことはないね」と、お店に飾ってある南極の石を愛おしそうに見つめながら話してくれました。

「海ぶどうはガバっと食べなきゃうまくないよ」と言われ、ついつい泡盛までガバッと進み・・・。
島らっきょう、ゴーヤチャンプルも美味~! これまた泡盛が進み・・^^/

中村さんの奥様が沖縄ご出身ということで、沖縄料理が超充実!
オーダーすると奥様の面白トークも付いてきます!?
ご夫婦とっても仲良し♪

仕上げの沖縄そばは「3人前を5つのお茶碗に分けて」なんてわがままも聞いてくれちゃいました。

さまざまな隊員が集まる「八十八」には、南極の写真を始め関連アイテムがいっぱい飾られていて、和みムード満点!障子の「南極大陸21」の文字は、お客さんが発泡スチロールで手作りしてくれたものだそう。

東京都新宿区新宿1-29-7 ウエステリアビル B1F
東京メトロ丸ノ内線 新宿御苑前下車、徒歩3分

( k.suzuki )

南極の石(東京都千代田区日比谷公園)

南極の石

その石は、日比谷公園の「心字池」のほとりにありました。

でも、なんかロープからはみ出てるし・・そっと戻してやりたい気分・・

案内板には「この石は、南極昭和基地から4kmの地点にある東オングル島の慎太郎山(標高40m)で、日本の南極観測隊が採取しました。重さは150kgの片麻岩です。南極観測船「ふじ」が持ち帰り、昭和41年4月14日。この公園に設置されました。」とありました。

「ふじ」初航海(第7次隊)のお土産のようですね。
片麻岩は、石英とか雲母とかいろんなツブツブが入っていて、ザラザラ&ちょっとキラキラしています。

そして、南極の石のそばには・・・
・ヤップ島(ミクロネシア連邦)で使われていた、直径約1mの石のお金。
・スカンジナビアの人々が、北極経由の日本航路開設を記念し、寄贈された古代北欧文字が書かれた石碑。
という珍しい石もありました。

なので、日比谷公園に行くと、地球の南端→真ん中→北端を20歩くらいで見て歩くことができます!?

日比谷公園
東京メトロ丸ノ内線「霞ヶ関」下車(B2)出口すぐ、東京メトロ日比谷線・千代田線・都営地下鉄三田線「日比谷」下車 (A10・A14)出口すぐ
JR「有楽町」下車 徒歩8分

(k.suzuki)

南極探検発祥の地(東京都港区)

南極探検記念碑

南極さがし第1弾は、ズバリ日本の南極探検発祥の地!
スタートはJR田町駅。芝浦口を出たら海方向にひたすら歩き、高速道路をくぐったら左折します。そこにひっそりとあるのが埠頭公園。その入り口にペンギンのブロンズ像と開南丸のレリーフ、そして白瀬矗隊長以下27名の名前が刻まれた記念碑が建っています。そう、ここは1910年に白瀬隊を乗せた開南丸が出航した場所。日本人初の偉業を後世に伝えるべく1936年に建てた記念碑だそうです。
・・・とはいえ、周りはビルや倉庫群、横を高速道路が走っていたりして正直あまりピンとこない。が!かつてこの辺りは青い海。そのずっとずっとずーっと先に広がる未知の大陸への大きな夢を抱き、白瀬隊はここから小さな帆船で第一歩を踏み出したんですね。
ということで、この小さな公園すべてが南極がテーマなんです!

埠頭公園の遊具やオブジェ

ペンギンもいたり・・・
池のような場所にはペンギンたち。
氷山の上から遊具や砂場で遊ぶ子どもたちを見守っています。


開南丸もあったり・・・
遊具になった開南丸。近代的ですが温もり感じる木製です。
その周りにはクジラとか海の仲間たちもたくさん!

初代しらせのスクリュー

背丈よりも大きいプロペラ
海上自衛隊が港区に貸し出しているホンモノです(4枚で1つのスクリュー)。
1982~2007年まで日本と南極を行き来してたんですね。
よく見ると先端にイボイボ?
この数個のボルト、実は複数のスクリューが高速回転するときにブレを防止するために取り付けられたものだそう。専門家に聞いたレア情報でした。

【埠頭公園】
港区海岸3丁目14番34号
新都市交通ゆりかもめ「芝浦ふ頭」駅より徒歩4分
JR「田町」駅より徒歩15分

(k.suzuki)

第53次隊壮行会(南極地域観測統合推進本部主催)

2011年11月10日、東京都港区の明治記念館で、南極地域観測統合推進本部主催の第53次隊壮行会が開催されました。

第53次隊壮行会(南極OB会主催)

第53次日本南極地域観測隊壮行会のご案内

 春の東日本大震災、また夏には大型台風と災害が多発しましたが、皆様方に被害は無かったでしょうか。南極では春を迎え、第52次越冬隊の活動も益々活発になっている事でしょう。日本では第53次観測隊の準備が最終段階に入り、連日多忙を極めているこの頃です。ここに、第53次隊の壮途を祝し、南極OB会壮行会を開催したいと思います。是非皆様方多数のご参加をいただきたく、ご案内申しあげます。

南極OB会 会長 川口貞男

1.日  時: 2011年11月2日(水) 受付18:00
2.場  所: レストラン「アラスカ」パレスサイド店
        〒100-0003 千代田区一ツ橋1-1-1  
              電話 03-3216-2797
3.式  次:
  (1)上映会         18:30~19:10
     映画:「白瀬南極探検(南極記)」 解説 渡辺興亜
  (2)第53次観測隊壮行会  19:10~20:30
4.会  費: ¥8,000円(53次隊員,しらせ乗員は招待)
5.申込方法: はがき、電話、FAX、メール。いずれでも結構です。
(10月26日締め切り、但し当日申し込み・参加可能です。)
6.申込場所: 南極OB会事務局 (担当 長谷川慶子 水、金の午後在室)
        住所:〒101-0061 東京都千代田区西神田2-3-2牧ビル301号
        電話:03-5210-2252(留守電でも受付けますが、お名前をはっきりと)
        FAX:03-5275-1635
        E-mail: nankyoku-ob at mbp.njfty.com(ご名前の記載をお忘なく)(atは@に変更してください。)
        HP: http://www.jare.org(ホームページからのメールでも結構です)