「宗谷」お引越し

37年ぶり!“動く宗谷”

2016年9月23日、船の科学館前に係留されていた「宗谷」がタグボートに曳かれ、海上を対岸まで移動しました。
岸を離れるのは実に37年ぶり!久しぶりに風を受けるってどんな感じだったでしょうね^^

今回の移転は、新客船ふ頭ターミナルの新設工事のため。レンボーブリッジをくぐって晴海ふ頭まで行けない大型客船を、ブリッジ手前のこの辺りで受け入れようというわけですね。日本に寄港する客船がどんどん大型化し、クルーズ人口も増える中、東京都はクルーズ客船誘致を積極的に図っていくのだそうです。
現在22万トンクラスが就航しているので、2736トンの「宗谷」の・・・・・80倍っ!! もはや船というより町がやって来る感じでしょうか^^;

そんな一生縁がなさそうな豪華客船よりも、まずは“動く宗谷”をライブで見ておかねばと、行ってまいりましたー。小雨が降る中のお引っ越しです!

出船から入船へ!

移動場所は、上の写真のように20~30メートル離れた対岸。すぐ近くですが、これまでは船首が海側を向いた“出船(でふね)”スタイルでの係留だったのが、今度は陸側を向いた“入船(いりふね)”に。そのため作業は、船の曳出し(ひきだし)→30メートル程沖合で180度方向転換→接岸、という流れでした。

当日、岸壁の近くは立ち入り禁止。早朝だし雨だしで、そもそも人はいませんでしたが^^
曳出し作業の開始は6:30。「宗谷」は沖合に設置されたクレーン付き台船に引っ張られ、ゆっくりと滑らかに動いていきました。

曳航するのは、船首、船尾、左舷、右舷に配置された4隻のタグボード。
タグボートの威力は、昨年「SHIRASE5002」のドック入りの時に目の当たりにしましたが、今回驚いたのが、船を押すことなく引っ張りだけで曳航していたこと。作業員の方によると、船体にかかる負荷を考慮してだそう。

さすがに幾多の苦難を乗り越え、船齢も立派な「宗谷」へのいたわりの心?なーんて感傷や心配はよそに、沖まで出た「宗谷」(78歳)は華麗な半回転を素早く決め、なにげに現役感を漂わせていました。

でも実際、海を行く「宗谷」を見たのは初めて。
船首をこちらに向けてゆっくり近づいて来る姿は、ちょっと感動でした。

着岸もロープの引き合いでバランスを取りながら・・・

最も慎重に作業していたのが、最後の着岸。
岸壁とドルフィン(海の中に設置した杭)の間の狭いところに船体を滑り込ませる時も、タグボートや陸上からロープで引っ張り合うバランスだけで移動させていました。
作業員さんの説明によると、これはかなり難しい技術らしいのですが、今回は「宗谷」のためにベテラン職人さんたちが集結!結果、予定時間よりもずいぶん早い9時頃に作業が終了したのでしたー☆

お引っ越し、無事終了

帰りに電車のゆりかもめから見たらこんな感じでした。
雪と氷の大陸・・・ではないですが、時を経てなお難しい接岸を無事成功させた「宗谷」。歴史にまた新たな1ページが。というか、個人的に心にきざませていただきました^^

移動の様子を動画で撮った「宗谷お引っ越しムービー」もありますよ
☆↓こちら↓☆
https://youtu.be/3ZvD6BBYDcA

(kao)

第20回「南極の歴史」講話会

2016年6月18日、東京都千代田区の明治大学にて第20回「南極の歴史」講話会が開催されました。
竹内 哲夫(東大山の会)が「南極観測発足の前夜」と題した講演が行われました。

続いて、南極OB会総会が開催されました。

続いて、場所を変えてミッドウィンター祭が開催されました。

2016年度南極OB会総会・ミッドウィンター祭のご案内

 日本列島に梅雨が近づいていますが、皆様方にはいかがお過ごしでしょうか。
南極では厳しい冬に向かい、準備に余念がない今日この頃です。 
 そして、今年度も南極OB会総会とミッドウィンター祭を開催する季節になりました。皆様方多数のご出席を願って、ご案内いたします。なお、当日は第20回「南極の歴史」講話会(一般公開、無料)もあわせて開催します。
 是非皆様方多数のご参加をいただきたく、ご案内申し上げます。

南極OB会会長 国分 征

1.日 時   :2016年6月18日(土) 受付14:00より
2.場 所   :明治大学 リバティタワー15階
3.住 所   :東京都千代田区神田駿河台1-1
4.プログラム :
 (1) 第20回「南極の歴史」講話会: 14:30~15:30 【1153教室 (15階)】
    南極観測発足の前夜 : 講師 竹内哲夫(東大山の会)
 (2) 南極OB会総会         : 15:45~16:45 【1153教室 (15階)】
 (3) ミッドウィンター祭(南極倶楽部同時開催) : 17:00~19:00
    ※ミッドウィンター祭会場  : リバティタワー17階食堂『暁』
    ※ミッドウィンター祭会費  : 4,000円
5.申し込方法:はがき、電話、FAX又はメールでお申し込みください。〈締切り6月14日(火)〉
6.申し込場所:南極OB会事務局(担当:長谷川慶子 水、金の午後在室)
        住所 : 〒101-0065千代田区西神田2-3-2牧ビル301
        電話 : 03-5210-2252(留守電にても受付可、お名前をはっきりと)
        FAX  : 03-5275-1635
        E-Mail :nankyoku-ob@mbp.nifty.com(ご氏名の記載をお忘れなく、@は半角の”@”にしてください)
        ホームページ:http://www.jare.org (HPからのメールでも受付けます)

SHIRASE5002の「南極OB会展示室」(千葉県船橋市)

SHRASE5002の南極OB会展示室は2021年に場所を移転しました。本記事は2016年時点での状況であり、現在の状況とは異なります。

千葉県船橋市のSHIRASE5002では「チャレンジングSHIRASE」という公開イベントが定期的に行われており、南極OB会も毎回参加。お客様と交流しています!
写真や資料で南極をわかりやすく紹介したり、古い観測機材などを展示したり、スタンプラリーで南極クイズを出して楽しんでもらったり、オリジナルグッズを販売したり。回を重ねるごとに進化を遂げているOB会展示室をご案内します。

(kao)

「しらせの時代」公開講演会

2016年1月23日、船橋市のSHRASE5002にて南極観測再開50周年記念事業として「しらせの時代」公開講演会が開催されました。

演題は以下のとおりです。
松原廣司「南極オゾンホール、定常気象隊員はどう観測し、伝えたか 」
東 信彦「氷床ドーム深層掘削計画顛末」
帖佐 正和「しらせ時代の航海」
大木 淳「海上自衛の電気推進装置装備艦の変遷」
佐藤 薫「大型大気レーダー観測、パンジー計画」
伊村 智「南極コケ坊主の発見」
三枝 茂「SHIRASEの現在とOBの皆様へのお願い」

南極観測再開50周年記念事業「しらせの時代」記念公開講演会

 2015年も残すところわずかとなり、クリスマスイルミネーションが目を楽しませてくれる季節となりました。今回は、南極観測再開50周年記念企画第二弾、「しらせの時代」公開講演会、見学会他のご案内です。

日時:2016年1月23日(土曜日):12時00分 受付開始
会場:初代しらせ(SHIRASE5002)船上
(船橋港京葉食品コンビナート南岸壁、千葉県船橋市高瀬町2番地先)
サッポロビール園千葉工場の隣。サッポロビール園の送迎バスがご利用できます。

◆船内見学会(13時00分~14時00分)

◆講演会(14時00分~17時50分)
 松原廣司(第21, 29, 46次隊員、茨城支部)
     「南極オゾンホール、定常気象隊員はどう観測し、伝えたか 」
 東 信彦(第30, 36次隊員、長岡技術科学大学学長、新潟支部)
     「氷床ドーム深層掘削計画顛末」(仮)
 帖佐正和(第38, 39次しらせ艦長)
     「しらせ時代の航海」(仮)
 大木 淳(25, 29, 30次機関科、オーロラ会事務局長)
     「海上自衛の電気推進装置装備艦の変遷」
 佐藤 薫(第44次隊員、東京大学理学系研究科教授)
     「大型大気レーダー観測、パンジー計画」(仮)
 伊村 智(第36, 42, 45, 49次隊員、国立極地研究所教授)
     「南極コケ坊主の発見」
 三枝 茂(第37次オブ、一般財団法人WNI気象文化創造センター)
     「SHIRASEの現在とOBの皆様へのお願い」

◆懇親会(18時00分~19時30分)
 サッポロビール園、会費5000円
 SHIRASEを眺めながら、ジンギスカン&ビールを堪能します。
(船橋港京葉食品コンビナート南岸壁、千葉県船橋市高瀬町2番地先)

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■参加の申し込みは、以下の内容を、メール、またはFAXにてお願いします。
 締め切り:2016年1月13日。
1.氏名
2.参加隊次などの情報
3.同伴者がいる場合、お名前と人数
4.参加するイベント
(①見学会、②講演会、③懇親会、など)
5.連絡先
(メールまたは電話番号など)

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申込先: 南極OB会事務局(担当  長谷川慶子  水、金の午後在室)
住所:〒101-0065 東京都千代田区西神田2-3-2 牧ビル301号
電話:03-5210-2252(留守電の場合は、お名前をはっきりと伝言下さい)
FAX:03-5275-1635
E-mail:nankyoku-ob【@】mbp.nifty.com (←【@】は、@に変換ください)
HP:http://www.jare.org/mail_menu.html(ホームページからのメールも受付ます)

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SHIRASE5002が横浜のドックから船橋へ曳航

2015年12月15日、横浜・本牧のドックで修繕を終えたSHIRASE5002が、タグボートに曳航されて船橋へと帰りました。
自力走行ではないためエンジン音もせずとても静か、海も凪いでてまったく揺れないので、船内にいると海の上を走っているのがウソのよう・・・。
朝はどんより曇り空でしたが、SHIRASE5002の帰りを歓迎するかのように次第に晴れ、きれいになった船体が太陽を浴びてキラキラと輝いていました☆
船内の清掃をしたり、手すりを磨いたりしながら、のんびりと気持ちのいい船旅でした♪
以下、その時の様子です。

ドックに入っていたSHIRASEを3隻のタグボートがお迎えに来て、ついに出渠。
1隻がSHIRASEを引っ張り、2隻は両サイドにぴったりと寄り添ます。
途中、さまざまな船やタンカーとすれ違い、やがて千葉・船橋港へ。

タグボートはとても小さいのにパワーは最強!海上で自在に動き回って、岸壁の浮き輪の位置に見事SHIRASEを移動させ係留させたのでした。

着岸したのは陽も暮れかかったころ。きれいになって元気になったSHIRASEに照明が灯り・・・一日、お疲れ様でした^^

(suzu)

第57次壮行会(南極地域観測統合推進本部主催)

2015年11月9日、東京都港区の明治記念館にて、南極地域観測統合推進本部主催の第57次隊壮行会が開催されました。

第57次南極地域観測隊 JARE57

隊次担当氏名参加時の所属備考
57次 夏隊隊長(夏隊長)門倉 昭国立極地研究所 研究教育系
57次 夏隊電離層直井 隆浩情報通信研究機構 電磁波計測研究所
57次 夏隊海底地形・潮汐住吉 昌直海上保安庁 海洋情報部
57次 夏隊測 地下野 隆洋国土地理院 基本図情報部
57次 夏隊海洋物理・化学嶋田 啓資東京海洋大学 海洋システム観測研究センター海鷹丸
57次 夏隊海洋物理・化学真壁 竜介国立極地研究所 研究教育系海鷹丸
57次 夏隊生態系モニタ高村 友海国立極地研究所 南極観測センター 
57次 夏隊地殻圏モニタ大山 亮(株)グローバルオーシャンディベロップメント
57次 夏隊重点研究観測藤田 光髙(株)西日本電子
57次 夏隊重点研究観測川村 賢二国立極地研究所 研究教育系
57次 夏隊重点研究観測櫻井 俊光国立極地研究所 研究教育系
57次 夏隊重点研究観測本山 秀明国立極地研究所 研究教育系
57次 夏隊重点研究観測菅沼 悠介国立極地研究所 研究教育系 トロール基地
57次 夏隊重点研究観測金田 平太郎 千葉大学大学院 理学研究科 トロール基地
57次 夏隊重点研究観測小山 拓志 大分大学 教育福祉科学部 トロール基地
57次 夏隊重点研究観測外田 智千 国立極地研究所 研究教育系 トロール基地
57次 夏隊一般研究観測竹中 規訓大阪府立大学大学院 工学研究科
57次 夏隊一般研究観測直木 和弘東海大学 情報技術センター
57次 夏隊一般研究観測田中 良昌国立極地研究所 研究教育系
57次 夏隊一般研究観測竹内 由香里森林総合研究所 気象環境研究領域
57次 夏隊一般研究観測溝端 浩平東京海洋大学 海洋科学部海鷹丸
57次 夏隊一般研究観測北出 裕二郎東京海洋大学大学院 海洋科学技術研究科
57次 夏隊一般研究観測内山 香織東京海洋大学
海洋システム観測研究センター
海鷹丸 
57次 夏隊一般研究観測土井 浩一郎国立極地研究所 研究教育系
57次 夏隊機 械小林 正喜テック・マルコバ
57次 夏隊機 械伊藤 太市(株)キムラ
57次 夏隊機 械中村 英明日本飛行機(株)
57次 夏隊建築・土木後藤 猛飛島建設(株)
57次 夏隊建築・土木佐藤 良晴東光鉄工(株)
57次 夏隊輸 送千葉 政範国立極地研究所 南極観測センター
57次 夏隊野外観測支援赤田 幸久有明登山案内人組合トロール基地
57次 夏隊庶務・情報発信菅澤 弘一東北大学 財務部
57次 夏隊 同行者技術者 佐藤 睦オーストラリア、Helicopter Resources Pty Ltd
57次 夏隊 同行者技術者 Wayde J. Maurerオーストラリア、Helicopter Resources Pty Ltd
57次 夏隊 同行者教員派遣  柴田 和宏苫小牧市立 拓進小学校
57次 夏隊 同行者教員派遣  渡辺 浩志愛媛県立 新居浜西高等学校
57次 夏隊 同行者 大学院学生白水 薫総研大 複合科学研究科
57次 夏隊 同行者 大学院学生川又 基人総研大 複合科学研究科
57次 夏隊 同行者 大学院学生野呂 和嗣大阪府立大学大学院 工学研究科
57次 夏隊 同行者 大学院学生荒井 美穂山形大学大学院 理工学研究科
57次 夏隊 同行者 大学院学生須藤 健司総研大 複合科学研究科
57次 夏隊 同行者氷海航行試験 永川 圭介東京大学大学院
新領域創成科学研究科
57次 夏隊 同行者氷海航行試験 戸田 真東京大学大学院
新領域創成科学研究科
57次 夏隊 同行者報 道塩原 真(株)十勝毎日新聞社  
57次 夏隊 同行者研究者千手 智晴九州大学 応用力学研究所 
57次 夏隊 同行者研究者田中 祐希東京大学大学院 理学系研究科 
57次 夏隊 同行者研究者永井 平 東京大学大学院 理学系研究科 
57次 夏隊 同行者研究者横川 真一朗 (株)マリンワーク・ジャパン 海鷹丸
57次 夏隊 同行者研究者田中 辰弥(株)マリンワーク・ジャパン 海鷹丸
57次 夏隊 同行者研究者有井 康博 (株)マリンワーク・ジャパン 海鷹丸
57次 越冬隊副隊長(越冬隊長)樋口 和生国立極地研究所 南極観測センター
57次 越冬隊気 象松元 誠気象庁 観測部
57次 越冬隊気 象藤原 宏章気象庁 観測部
57次 越冬隊気 象三戸 洋介気象庁 観測部
57次 越冬隊気 象槇山 恵子気象庁 観測部
57次 越冬隊気 象加藤 裕気象庁 観測部
57次 越冬隊宙空圏モニタ梅津 正道(株)FM福島
57次 越冬隊気水圏モニタ荒川 逸人野外科学(株)
57次 越冬隊地殻圏モニタ笹森 映里国立極地研究所 南極観測センター
57次 越冬隊重点研究観測 虫明 一彦三菱電機株式会社
57次 越冬隊重点研究観測 髙麗 正史 東京大学大学院 理学系研究科  
57次 越冬隊一般研究観測武田 真憲 東北大学大学院 環境科学研究科 
57次 越冬隊一般研究観測源 泰拓国立極地研究所 研究教育系
57次 越冬隊機 械 古見 直人(株)大原鉄工所
57次 越冬隊機 械 猪股 仁いすゞ自動車(株)
57次 越冬隊機 械 石川 貴章ヤンマー(株)
57次 越冬隊機 械 久保田 寛丈(株)日立製作所インフラシステム
57次 越冬隊機 械 前田 淳(株)日立プラントコンストラクション
57次 越冬隊機 械 岡本 龍也  (株)関電工
57次 越冬隊通 信渡邊 創総務省 関東総合通信局
57次 越冬隊調 理渡貫 淳子食彩わたぬき
57次 越冬隊調 理長谷川 雄一主婦会館
57次 越冬隊医 療西山 幸子聖マリアンナ医科大学
57次 越冬隊医 療森川 博久 亀田メディカルセンター
57次 越冬隊環境保全岩月 智也三機工業(株)
57次 越冬隊多目的アンテナ田村 芳隆NECネッツエスアイ(株)
57次 越冬隊LAN・インテル友松 岳士KDDI(株)
57次 越冬隊建築・土木福田 真人ミサワホーム(株)
57次 越冬隊野外観測支援水谷 剛生国立極地研究所 南極観測センター
57次 越冬隊庶務・情報発信加藤 香奈国立極地研究所 南極観測センター

第57次隊壮行会(南極OB会主催)

2015年10月30日、東京都千代田区のパレスサイドビルにて、第57次隊壮行会が開催されました。
石沢 賢二氏による「過去を学んで殻を破れ―失敗からの南極設営」と題した公演の後、壮行会が行われた。