投稿者「jareclub」のアーカイブ

第49次南極地域観測隊 JARE49

隊次担当氏名参加時の所属備考
49次 夏隊隊長(夏隊長)伊村 智国立極地研究所 研究教育系
49次 夏隊副隊長(セルロンダーネ)小山内 康人九州大学大学院 比較社会文化研究院セルロンダーネ
49次 夏隊副隊長(夏期設営)勝田 豊国立極地研究所 事業部
49次 夏隊海洋物理高江洲 剛海上保安庁 海洋情報部
49次 夏隊海洋化学杉本 綾海上保安庁 海洋情報部
49次 夏隊測地高畑 嘉之国土地理院 測地部セルロンダーネ
49次 夏隊研究観測榎本 浩之北見工業大学 工学部
49次 夏隊研究観測豊島 剛志新潟大学大学院 自然科学研究科セルロンダーネ
49次 夏隊研究観測高橋 哲也島根大学 教育学部
49次 夏隊研究観測山本 達之島根大学 生物資源科学部
49次 夏隊研究観測工藤 栄国立極地研究所 研究教育系
49次 夏隊研究観測藤田 秀二国立極地研究所 研究教育系
49次 夏隊研究観測森本 真司国立極地研究所 研究教育系
49次 夏隊研究観測堤 雅基国立極地研究所 研究教育系
49次 夏隊研究観測戸田 茂愛知教育大学 教育学部
49次 夏隊研究観測馬場 壮太郎琉球大学 教育学部セルロンダーネ
49次 夏隊研究観測杉山 慎北海道大学 低温科学研究所
49次 夏隊研究観測外田 智千国立極地研究所 研究教育系セルロンダーネ
49次 夏隊研究観測小川 麻里安田女子大学 文学部
49次 夏隊研究観測中野 伸彦九州大学 比較文化研究院
49次 夏隊研究観測飯田 高大国立極地研究所 研究教育系
49次 夏隊研究観測村上 康幸海洋電子(株)
49次 夏隊建築・土木井田 浩飛島建設(株)
49次 夏隊建築・土木高田 一三(株)北陸産業
49次 夏隊建築・土木木村 直之鹿島道路(株)機械センター
49次 夏隊機 械林原 勝美オフィス LIN
49次 夏隊機 械谷口 和幸いすゞ自動車(株) 藤沢工場
49次 夏隊環境保全中村 伸一恒栄電設(株) プラントエンジニアリング部
49次 夏隊装備・野外観測支援阿部 幹雄契約記者セルロンダーネ
49次 夏隊庶 務南山 泰之国立極地研究所 情報図書室
49次 夏隊 同行者報 道鹿糠 敏和(株)岩手日報社 編集局報道部
49次 夏隊 同行者大学院学生田邊 優貴子総合研究大学院大学
49次 夏隊 同行者大学院学生辻本 恵総合研究大学院大学
49次 夏隊 同行者大学院学生斎藤 佑介総合研究大学院大学
49次 夏隊 同行者大学院学生足立 達朗総合研究大学院大学セルロンダーネ
49次 越冬隊副隊長(越冬隊長)牛尾 収輝国立極地研究所
49次 越冬隊電離層長濱 則夫情報通信研究機構
49次 越冬隊気 象吉見 英史気象庁 観測部
49次 越冬隊気 象内田 洋子気象庁 観測部
49次 越冬隊気 象望月 隆史気象庁 観測部
49次 越冬隊気 象岩渕 真海気象庁 観測部
49次 越冬隊気 象水野 太治気象庁 観測部
49次 越冬隊研究観測岡田 雅樹国立極地研究所
49次 越冬隊研究観測青山 雄一国立極地研究所
49次 越冬隊研究観測浅野 比山口東京理科大学
49次 越冬隊研究観測鈴木 秀彦総合研究大学院大学
49次 越冬隊研究観測青山 朋樹(株)堀場製作所
49次 越冬隊機 械岡山 英樹(株)関電工
49次 越冬隊機 械飯泉 誠康いすゞ自動車(株)
49次 越冬隊機 械高澤 直也(株)太平エンジニアリング
49次 越冬隊機 械尼嵜 慶次ヤンマー(株) 特機事業本部
49次 越冬隊機 械軍司 将男(株)日立製作所
49次 越冬隊機 械麩澤 正彦(株)大原鉄工所
49次 越冬隊通 信野口 徹也総務省 東海総合通信局
49次 越冬隊通 信近藤 巧(株)エフエム滋賀
49次 越冬隊調 理佐々木 菊雄(株)パストラル
49次 越冬隊調 理青堀 力(株)テイクアンドギブ・ニーズ
49次 越冬隊医 療橋本 信子北里大学病院 形成外科
49次 越冬隊医 療當山 陽介東京都保険医療公社 荏原病院
49次 越冬隊環境保全赤田 幸久有明登山案内人組合
49次 越冬隊多目的アンテナ熊谷 英明NECネッツエスアイ(株)
49次 越冬隊LAN・インテル稲葉 充久KDDI(株)
49次 越冬隊装備・野外観測支援石際 淳国立大学法人 岐阜大学
49次 越冬隊庶 務金子 宗一郎国立極地研究所

もう一つの南極史

 我が国の南極観測は、一昨年度、50周年を迎えた。文部科学省からは、その正史となる「南極観測五十年史」が昨年発行された。また、50周年を機に、南極OB会編の本を初めいくつもの出版があり、その歴史がさまざまに語られ評価された。小玉正弘氏の著となる「もう一つの南極史」は、表題が示すように、これまであまり知られていなかった事実、少なくとも南極の長い歴史からすると若輩者の小生は知らなかった多くの事実が著者の深い想いとともに語られており、南極OB諸氏はもとより多くの人に一読をお勧めしたい本である。
 この著書全体を貫くのは、宇宙線およびオーロラ研究における著者のパイオニア精神である。地球磁場の緯度効果を探る宇宙線船上観測、オーロラX線観測、南極ーアイスランド地磁気共役点観測、ポーラーパトロール気球観測など、著者は、我が国あるいは世界で先駆けとなるさまざまな観測を果敢に手がけ、現在の我が国の高度な宙空系研究観測の礎を築いた。こうした先駆的な研究への熱き想い、意義と成果などを含め、さまざまなエピソードを本書から知ることができた。日本の得意とするポーラーパトロール気球観測(PPB)の名付け親が著者であり、その理由が当時はやっていたテレビドラマ「ハイウェーパトロール」から来ていることなどのエピソードも紹介している。また、宇宙線の特性を生かした宇宙線雪量計の開発など宇宙線応用学といえる分野の開拓話も書かれている。この宇宙線雪量計は、1985年の科学技術庁長官賞を受賞した優れた発明である。
 第1次観測隊に参加して以来南極の宇宙線研究を推進していた著者には、第3次隊、第4次たいに参加した理化学研究所宇宙線研究室の後輩の福島紳氏は、研究の将来を託す若き後継者であった。その福島紳氏の南極での不遇の最期は、著者の心に生き続けており、本書では、第一部七話「さようなら、フクシマ」、第二部六話「鎮魂の譜」などに多くページを割いている。また、本書の末尾に「(略)なんとか脱稿までこぎつけることが出来たのは、、、、(略)、、、、故福島隊員への懺悔の気持ちが後押しをしてくれた」と述べている。
 福島隊員の遭難は、著者が「今後も長く続くであろう南極観測のためには、一つの貴い礎として、いつまでも人々の心の中に生き続けて欲しいと願う」ように、観測隊の安全対策にさまざまに生かされている。また昭和基地の越冬隊は、福島隊員が行方不明となった10月10日には、福島ケルンで慰霊祭を行い、故人の冥福を祈るとともに、行動への安全の誓いを新たにしている。
 また、「ふじ」の就航とともに、防衛庁が南極観測事業に関わるようになったことに対する学会の反応など、一部聞いていたことではあるが、本書ではその断片を知ることが出来た。著者の第14次隊隊長の話が幻となるのも、同時に南極の宇宙線にかけた著者の夢が散ったのも、自衛隊問題の後遺症と言えることも知った。第一部九話「激動の中で」で語られていることである。今では想像もできないような南極観測の歴史の一断面である。
 著者にとっては、「激動の嵐にただ翻弄されて」、「宇宙線からの撤退は余儀なくされたが南極への情熱まで失ったわけではない」。南極の宇宙線部門は、オーロラX線観測に新たな活路を見出した。また、著者は、前述した南極ーアイスランド間共役点観測を日米共同観測として実施する等、新たな研究を展開し学会をリードした。
 本書は我が国の南極観測の黎明期、発展期の歴史の貴重な一断面を描き出している他、中学校の同級生である哲学者梅原猛についても語る等、興味ある内容となっている。多くの人に一読を勧めたい。
(藤井理行、会報3号)

村山雅美さんを偲ぶ会

2007年6月23日に行われた南極OB会臨時総会において、川口新会長が承認され、各新委員もそれぞれ承認されました。
その後、同会場で開催された「村山雅美さんを偲ぶ会」には南極OBを始め関係する方々総勢222名のご出席を頂き、村山さんの偉業を偲びつつ、会は和やかなうちに終了出来ました。

村山さんを偲ぶ会の案内

村山雅美さんが逝かれて、半年が経とうとしています。わが国の登山と極地探検の歴史に残した足跡と、常に開拓者であった闊達な人柄を偲び、八十余年の生涯を辿ろうと、「偲ぶ会」を企画しました。ご案内申し上げます。

日時:六月二十三日(土)午後一時三十分開会 (受付は午後一時より)
場所:霞が関ビル33階 「東海大学校友会館-阿蘇の間」
東京都千代田区霞が関3-2-5 電話:03-3581-0121
最寄りの駅:地下鉄銀座線「虎ノ門」、日比谷線・千代田線・丸の内線「霞が関」
会費:お一人8,000円、御夫妻で参加の場合:12,000円
(村山雅美著「地の果てに挑む」を含む)




南極OB会臨時総会のお知らせ

例年この時期に南極OB会主催のミッドウインター祭を開催しておりますが、本年は「南極OB会会長村山雅美さんを偲ぶ会」が催されますので、本会は「偲ぶ会」の共催団体の一つとして、恒例行事を取り止めることといたしました.「偲ぶ会」への多数の会員のご出席を願うものです.
また村山会長逝去に伴う後任会長推戴、会務報告などのため、南極OB会会則に基づき臨時総会を開催いたしたく御案内申しあげます.

開催日時:平成19年6月23日13時より13時25分まで
開催場所:霞ヶ関ビル33階「東海大学交友会館」(偲ぶ会と同会場です)
(当日、13時より「偲ぶ会」の受付が行われますが、南極OB会会員の皆様はそれより早めに受付を済まされ、総会へご出席願います.またOB会総会は「偲ぶ会」会場の一部で行われますので、総会幹事の指示に従い、所定の場所にご参集ください.)
総会審議事項:
(1)OB会会長の推戴、
(2)会務報告(50周年記念事業報告を含む)、
(3)その他

47次越冬隊・48次夏隊帰国歓迎会(南極地域観測統合推進本部主催)

2007年4月13日、東京都港区の明治記念館において、南極地域観測統合推進本部主催の47次越冬隊と48次夏隊の帰国歓迎会が開催されました。

文科省主催南極観測50周年記念式典

2007年1月29日、東京都港区の明治記念館において、文部科学省主催の「南極観測50周年記念式典」がありました。皇太子もご臨席されました。その後、祝賀会が開催されました。各省庁の関係部署・関係者、歴代の隊長、副隊長、OB会幹事、南極観測隊複数参加者などが招待されました。

講演会「南極観測の50年」

2006年12月16日、南極観測50周年「記念講演会」のひとつとして、『南極観測の50年』が一橋講堂で開催されました。

講演会後には一橋記念講堂において懇親会が開催されました。各支部からの報告もありました。

南極観測隊―南極に情熱を燃やした若者たちの記録

 昭和31年年11月8日に宗谷が東京港を出港して50年、かつて南極に情熱を燃やした若者達がいくつかの記念事業を計画しました。その一つが本書の刊行です。
 本書では、隊員の思い出と、その喜び、そして苦労等を、観測の成果などにもふれながら、各分野から約100名の元隊員が執筆しています。

「宗谷」出航祝典と記念講演会

出航式を待つ”宗谷”
2006年11月8日「宗谷」出港祝典が、船の科学館で開催されました。 
「宗谷」が初めて東京港晴海埠頭を南極に向けて旅立ったは、50年前の11月8日。当時の「出航式」を船の科学館に係留されている「宗谷」船上で再現しました。 

「しらせ」表敬訪問

宗谷の出港式典を終えた一行は、船の科学館から3台のバスに分乗し、出港準備に忙しい砕氷艦「しらせ」に表敬訪問しました。飛行甲板での挨拶のあと、10人程度のグループに分かれて、艦橋他を見学しました。

記念講演会「南極を支えた船物語」

南極観測50周年「記念講演会」のひとつとして、『南極観測を支えた船物語』が船の科学館1階オーロラホールで開催されました。