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第9回「南極の歴史」講話会のご案内

 早春の候、皆様方はいかがお過ごしでしょうか。第53次隊も越冬成立の準備で非常に多忙な日々を過ごしている事でしょう。さて、講話会も過去8回開催され、非常に好評を得ています。今回は南極観測隊初期の興味ある話題で、IGY時代の南極探検構想の立案者である矢田喜美雄氏について、時代に向き合ったその人となりを村越望氏が語ります。また、宗谷時代の輸送に活躍したヘリコプターについて飛行士・航空長として全行動に参加された渡辺清規氏の講演です。
 一般公開でございます。是非、友人、知人をお誘いの上、多数の方々のご出席を賜りますようご案内申し上げます。

南極OB会 会長 川口貞男

1.日 時:2012年3月31日(土)14:00~16:00(受付13:30)
2.場 所:日本大学理工学部 1号館133号教室
      千代田区神田駿河台1-8-14
3.講演Ⅰ:「矢田喜美雄氏とその時代」
       村越 望(1次冬、4次冬,9次夏,10次夏,12次夏,15次冬)
  講演Ⅱ:「宗谷時代のヘリコプター輸送オペレーション」
       渡辺清規(3次、4次、5次、宗谷飛行士、6次航空長)

 講話会終了後、懇親会を計画しています。こちらも、沢山の方の参加をお願いします。
  懇親会々場:『菜の家』 住所:千代田区三崎町2-21-1 資源ビル1F
                 JR水道橋駅 徒歩2分
              TEL:03-3234-2324   会費¥3,000円

※お申し込みは、2012年3月27日(火)までに はがき、電話、Fax、メールなどで、南極OB会事務局(担当:長谷川慶子)までお申し込みください。なお、申し込み締め切りは概の参会者数の把握のため設定しているもので、当日受付もいたします。

住所 :〒101-0065千代田区西神田2-3-2牧ビル301
電話 :03-5210-2252(留守電にても受付可) 
ファックス:03-5275-1635
E-Mail:nankyoku-ob at mbp.nifty.com 
ホームページを通じての申し込み :http://www.jare.org

国際講演会「南極探検時代の英雄たち」

2012年2月25、26日にかけて、東京都千代田区の一橋講堂で国際講演会「南極探検時代の英雄たち」が開催されました。

白瀬南極探検隊100周年記念「国際講演会」へのご案内

 ノルウェーのアムンゼンとイギリスのスコットが激烈な南極点一番乗り競争を展開した1911年に、日本からも白瀬矗が率いる探検隊が南極点を目指して南極に向かったことは、世界の南極探検史上に残る快挙として、私たち日本人の心に大きな誇りとして刻まれています。
 この度、白瀬南極探検隊100周年を記念して国際講演会を企画しました。100年前の日本の白瀬南極探検隊に思いをいたすと同時に、同時代のアムンゼン隊、スコット隊等の探検について、国際的に活躍されている外国の方々から、ご講演をお願いしています。また、日本史上初のドキュメンタリー映像として撮影された映画の上映、および展示会を予定しています。
 これからの地球と人類の未来にとっても、ますます重要な意味を持ってくる南極観測について、皆さん方により理解を深めていただきたく、当日はお繰り合わせのうえ、ご参加をお願い申し上げます。

南極OB会
白瀬南極探検隊100周年記念事業委員会
委員長 木崎甲子郎

◆◆ 国際講演会プログラム ◆◆

会場:東京・神田 一橋記念講堂(学術総合センター、2階)
   (東京都千代田区一ツ橋2丁目1-2)入場無料

開催日:2012年2月25日(土)11時~17時、
       2月26日(日)10時~17時

展示会:25日(11時~17時)、26日(10時~16時)
    会場2階、中会議室

2月25日(土)_____________
 11時 開場
 13時 開演
    開催挨拶 木崎甲子郎(南極OB会記念事業委員会委員長) 
 13時15分~17時
    映画上映
     ドキュメンタリー映像『白瀬南極探検隊の記録』  
       解説 渡邉 興亞(国立極地研究所名誉教授)  
    講演会:白瀬南極探検から日本南極観測へ 
     『南極記の英訳 ーヨーロッパからみた白瀬南極探検隊』
       ヒラリー シバタ (Hilary Shibata) スコット極地研究所
     『開南丸 ー南極航海記』  
       宇都 正太郎(海上技術安全研究所)
     『現代の日本南極観測』
       白石 和行 (国立極地研究所所長)
     映画上映
     『白い大陸からのメッセージ ー南極観測50年史』
 17時 閉会

2月26日(日)______________
 10時 開場
 12時30分 開演
    開催挨拶 井上 正鉄(プロジェクト実行委員会委員長)
 12時45分~17時
    講演会:20世紀初頭、南極英雄時代の探検 同時通訳 
     『ベルギー隊 ーベルジカ号での世界初の越冬』
     ユーゴ デクレアー(Hugo Decleir)ブリュッセル自由大学名誉教授
     『スコット隊の探検』
     ピーター ワダムス(Peter Wadhams) ケンブリッジ大学教授
     『アムンセン隊の探検』
     スーザン バル(Susan Barr)ノルウェー極地研究所
     『アジアから見た白瀬南極探険隊』
     金 禮東 (Kim Yeadong) 韓国極地研究所
 17時 閉会

共催: 南極OB会、国立極地研究所、日本極地研究振興会、
    白瀬日本南極探検隊100周年記念プロジェクト実行委員会
後援: 文部科学省、朝日新聞社、読売新聞社、毎日新聞社、共同通信社、東京新聞、日本経済新聞社、産経新聞社、秋田魁新報社

事務局:南極OB会(電話03-5210-2252、FAX 03-5275-1635)、
    白瀬日本南極探検隊100周年記念プロジェクト実行委員会(電話 0184-38-4670、FAX 0184-38-3762)

南極観測隊員のお店「プロペラキッチン」(東京都府中市)

大澤利幸さん

西武多摩川線・多磨駅のロータリーの真ん前。
“イタリアンからアメリカンフーズまで”をキャッチフレーズしたお店「プロペラキッチン」。
第30次越冬隊でピラタスの操縦桿を握っていた大澤利幸さんのお店です!

酒の品揃えもとっても豊富!
生ビールも3種類以上あって、酒屋さんから「お酒の種類が都内で一番多い店」なんて言われたそうです。
珍しい酒やこだわりの日本酒もあったりして・・いろいろ楽しめちゃいます。

訪ねたのは冬で、おすすめは“生のオリーブ”。
イタリアでもぎたてを直接、空輸&購入しているとか。
オリーブって、こんなに実が大きくて青々してるんだ!
とちょっと感動。とても気に入りました。

そして“世界のソーセージ”。いろんな味が楽しめまます!

次におすすめは、”羊のケバブ”
 トルコ料理・・、
 イタリアンからアメリカンフーズの間にあるのかな?
 ってなこと考えながら、パクリ!!
 
 「“羊のケバブ”と“ミラノのサラミ”と“生のオリーブ”を
 一軒で食べられるのはココだけかも」と大澤さん。

お店は、駅の改札の反対側、線路をくぐったローター脇にあって、落ち着いたたたずまいで迎えてくれます。
1階は、テーブル、カウンター、小上がりのバリエーション。
2階には、宴会に最適な個室もあります。思いきりくつろげそう。。

飛行機やプロペラのオブジェや写真はありますが・・あれ?南極モノはめだちませんね。
お得なコース料理や、南極OB割引?もあるそうです。ぜひ一度、お訪ねください。

プロペラキッチンのHPはこちら↓
http://propellerkitchen.com/

(k.suzuki)

南極観測船「宗谷」誕生の地(神奈川県横浜市)

「浅野ドック跡」記念碑

横浜に「浅野ドック跡」の記念碑があると聞き、さっそく行ってきましたー!!

浅野ドックといえば、灯台補給船だった宗谷を南極観測船に大改造した会社。
確かNHKの「プロジェクトX」でも、、、
宗谷はあまりに老朽化がひどくて大手の造船所ですら改造を断る中、
唯一手を挙げたのが、小さな修理工場の浅野ドックだったとか。
そして、横浜中の職人を集めて、1年にも満たない期間で大改修を成功させたとか。
カッコイイですね~♪

その「浅野ドック跡」は、みなとみらいを眺めるベイエリアの一画、
コットンハーバーのそばにありました…。

その下には「建立者:日本鋼管OB有志」と記されていました。
海側から記念碑を眺めると、こんな感じ。
初代南極観測船「宗谷」は、1956年にここで誕生したんですね。
港ヨコハマで働く職人たちの、技と情熱の結集の跡地です!

(k.suzuki)

南極観測隊・調理隊員のお店、「Mirai」(神奈川県横浜市)

 旅と船がテーマのダイニングバー

横浜・関内駅近くにある「BAR de 南極料理人 Mirai」。
店内に一歩入ると、オーロラや氷山や船の写真、世界地図、旅雑誌などなど、南極や旅のアイテムがズラ~リ。
どれも遠い場所の非日常なものばかりなのに、なぜかアットホームな雰囲気満点!
大きなスクリーンやモニターもあって、常時、南極映像などが流れてます。
このダイニングバーのオーナーは、右にいる、そう!ペンギンさん・・・ではなくて・・

 33次と50次で調理を担当された篠原さん

オーナーシェフはこの方!篠原洋一さん。
厨房のカウンター越しに、優しい笑顔で迎えてくれます^o^
篠原さんは、憧れのオーロラを見たくて第33次南極観測隊の調理スタッフに志願。帰国後は客船「飛鳥」で14年間シェフとして働き、舌の肥えたセレブな乗客たちをうならせつつ、世界を計9周、70カ国200都市を訪ねた方。でも、もう一度南極に行きたい!という思いから「飛鳥」を辞めて第50次で再び南極へ。
50次隊出発前の篠原さんをドキュメンタリー番組の「情熱大陸」が追っていましたが、ホント穏やかな笑顔の内にまっすぐな情熱を秘めた方なんですよね。

お勧めのメニュー「エビとホタテのアヒージョ」

お勧め料理「エビとホタテのアヒージョ」をいただきました。
アツアツ湯気と香ばしいニンニクで、運ばれてきた瞬間に食欲はマックス!!
とっても美味しくて、さらにこのニンニク&オリーブオイルたっぷりのスープに薄切りのバゲットをしみ込ませて食べるとメチャウマ~♪
スペイン料理だそうです。

ラッキー!恵方巻

お邪魔したこの日はたまたま節分だったんですが、篠原さんからお客さんたちにナント恵方巻の大サービス(しかも満席!)。
さすが、イベントを大事にする&サービス精神超旺盛な南極の料理人さんっ!ありがとうございます♪
プロが作った贅沢な恵方巻・・これで私もシアワセな1年が送れそうです・・?

メニューは和洋いろいろ

バーなのでワインをはじめドリンクメニューはもちろん豊富!
料理はどれも美味しくて、和風洋風さまざまあり!!
昨年秋、ドラマ「南極大陸」の番組PRで俳優さんたちや安住アナウンサーがここに来てましたが、その時食べていた「スパムおにぎり」も美味しそうだったので(実際に南極でも好評だったとか)次回ぜひトライしたいと思います。

お店のホームページはこちら↓
http://travelbar-mirai.com

(k.suzuki)

カラフト犬慰霊像(大阪府堺市大浜公園)

このカラフト犬慰霊像は、昭和33年7月に堺市在住の獣医で彫刻家の岩田千虎氏がコンクリートの像として制作し、当時水族館の南側遊園地に設置されたものを、昭和62年3月に岡村哲伸氏がブロンズ像に復元制作したんですね。

昭和33年7月というと、タロ・ジロの生存はまだわからなかった時。
今は、子供の遊び場となっていて、犬の背中はテカテカ☆してました
(この時も写真撮り終わるのを待って、子供たちが背中に乗ってました)
遊んでくれる子がいて・・犬たちも寂しくなさそうです。

昭和三十二年二月十五日より昭和三十三年二月十一日まで
南極観測隊 第一次越冬隊に協力した
樺太犬の霊の為に
昭和三十三年七月六日
第一次越冬隊
隊長 西堀榮三郎
この「樺太犬慰霊像」は昭和33年に彫刻家岩田千虎氏によって、コンクリート製で製作されたものですが、老朽化のため、此の度原型に忠実にブロンズ製の像に復元したものです.
昭和62年3月31日
施主 堺市
施工者 (株)白石彫刻研究所
監修 白石正義
このカラフト犬慰霊像は昭和33年7月に南極地域観測隊の第一次越冬隊(S32.2.15~S33.2.11)に協力した15頭のカラフト犬の霊を慰めるため堺市在住の獣医で彫刻家岩田千虎氏が別れを惜しみながら立去って行く越冬隊員に向かって遠吠えを続けている姿をコンクリートの像に仕上げ 市に寄贈され 当時水族館の南側遊園地に設置されたものですが 像の風化が著しくなったので このたび原型像に忠実にブロンズの像に復元制作したものです
昭和62年3月31日 堺市公園部

大阪府堺市堺区大浜北町4-3-50
南海本線「堺駅」より徒歩10分

(T.ABO)

白瀬日本南極探検隊100周年記念碑(東京都立川市)

1912年1月28日、白瀬日本南極探検隊は南極「大和雪原」に到達した日です。
その日の偉業を記念し、ちょうど100年後の2012年1月28日に、国立極地研究所のキャンパス(立川市)に記念碑が建立されました。
記念碑には建立の経緯と白瀬隊長他30名の顔写真が刻まれています。

極光
白瀬日本南極探検隊の顔

白瀬日本南極探検隊
秋田県出身のを隊長とする「白瀬日本何局探検隊」は1910年(明治43)年11月28日, 芝浦埋立地で開催された盛大な壮行会の後, 翌29日僅か204トンの木造機帆船「開南丸」で南極点を目指し出帆した. 1912(明治45)年1月16日, 南極ロス海鯨湾に到着, 白瀬隊長率いる突進隊は, 1月28日南緯80度05分, 西経156度37分に到達し, 付近一帯を「」と命名. また, 沿岸隊は岩石や生物標本など, 多くの学術資料を収集した. 南極点到達には至らなかったものの, 6月20日に全員が無事帰国し, 南極に関する多くの知識をもたらした.
 この探検の成功は, 国際地球観測年(1957年~1958年)における日本の南極観測への参加に際しての大きな礎となった.
 今般, 大和雪原到達100周年を迎えるにあたり, 白瀬日本南極探検隊の偉大な功績を広く後世に伝え, 永く歴史に留めるため, この碑を建立する.

東京都立川市緑町10-3
多摩モノレール 高松駅下車、徒歩10分
JR立川駅北口から徒歩25分

(Kanda)

気象科学館(東京都千代田区)

気象科学館は2020年6月に東京都港区虎ノ門に移転しました。この記事は移転前の内容です。

気象庁のマスコット「はれるん」が出迎えてくれます。

気象庁は、1次隊から毎年気象隊員を派遣して、南極の気象を見つめ続けています。気象科学館には、1次隊の気象観測野帳が展示されています。

気象野帳(1次隊)
西堀隊長の直筆記録

西堀隊長の観測は、
昭和32年2月19日、12:30UTC(現地時間で15時30分、日本時間では21時30分)の観測結果が記入されています。

北東の風、1.3m/s、気温-3.8℃、湿度67%、海面気圧989.2hPa、現地気圧987.4hPa、全天のほとんどをおおうSc(層積雲)と、ちょっぴりAc(高積雲)・・の曇り。

気温に100を加えたり、風速や湿度の計算、器差補正、高度補正など
昔の手法で・・貴重な資料ですね。

村越気象隊員の直筆記録

こちらは、村越隊員
2月20日06UTC(現地時間で09時、日本時間だと12時)の西堀隊長の記録の翌日の観測結果が記入されています。

東北東の風、1.0m/s、気温-4.7℃、湿度68%、海面気圧989.7hPa、現地気圧987.9hPa、全天のほとんどをおおうCu(積雲)、ちょっぴりのAc(高積雲)とCs(巻層雲)・・の雪、視程(ものが見える距離)は20kmでした。
この雪の降り始めは08時50分ということがわかります。

(T.ABO)